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残り1年の学生将棋と向き合うにあたり、謝罪と決意(Ray)

急にどうした、いつもの発作か、と思われそうなタイトルですね。

モブである自分がこういった記事を書くことがイタいのは重々承知しているのですが、いつかは文字にして反省しなければならないと感じていたので、部のブログに晒し上げて後戻りできない反省の意を示そうと思った次第です。

また、今後将棋を指す上で決して忘れてはならないことを最近教えられたので、どうしても今書かねばならないような気がしてこの記事を残すことにしました。

黒歴史になりそうな予感しかしませんが、批判も覚悟で今回の記事を書くに至った経緯から綴っていこうと思います。

~~~~~

失礼ながらまずは自分語りという名の言い訳から。

大学1年目はただの将棋大好き野郎でした。部室に入り浸り、家に帰っても誰かと通話しながらネット将棋を指す毎日。
弱いので結果は残せなかったけど、将棋というゲームそのものが優秀で楽しかったため、ブラックバイトに捕まろうが単位落とそうが告白して撃沈しようが楽しい毎日でした。

2年生になり、中部学生将棋連盟の理事長を務め、将棋界への見方が変わりました。

当時、中部棋界は出身の藤井聡太七段の活躍もあり空前の将棋ブーム。様々な企業がこぞって将棋大会を開き、毎週のように学生がスタッフとして駆り出される。

その依頼は運営団体から「この大会は日当〇円で、その大会は日当△円で、それぞれ学生を×人集めてください」と私の元に一手に集まり、それを受けた私は各大学の将棋部や知り合いに「この条件でご協力ください」と依頼する。

学生からは「そんな条件で働かせようなんて虫がいい」と睨まれ、運営団体からは「大学生には奉仕の精神が足りない」と叱られ、その度に頭を下げる。

あの頃は将棋ブームに様々な企業が乗っかろうとした結果、中部将棋界のキャパシティが追い付かず、しわ寄せが私の所に来たのかな、と今になって思います。

それでも、多くの方々の助けがあって1年間の理事長の仕事を乗り切ることは出来たのですが、学生からも運営団体からも苦情を受け続けた私は夏頃うつ病にかかり、被害妄想も相まって完全に腐って将棋界そのものを恨んでいました。

会場にゴミを置いていく将棋指しが腹立たしい。
理不尽な要求を突きつける運営団体が、運営に文句ばかり言ってくる学生が煩わしい。

今思えばもっと周りを頼るべきだったとか、運営ミスなど明らかな自分の落ち度も多くあったので、周りの所為にばかりするのはお門違いです。しかし当時はそんなことを考える余裕も無く、右に左に頭を下げてストレスを抱え、うつにかかり何もできなくなりました。将棋なんかまともに指せないし、単位はほとんど落としました。
それら全てを何かのせいにして生きていました。

将棋界から離れたいけれど役職上離れられない私は2年の夏を境に完全に腐り、勝負としての将棋に対して一切の興味を失い、なめた態度で将棋を指すようになりました。
適当に指して序盤で悪くなって、でも負けるのはやっぱり癪だからと相手が間違えるよう間違えるよう粘るだけの将棋。
一切読みなど入ってないし、最善手を指す気が無い。

将棋に対して、そして何より相手に対して失礼でした。当時からこの日にかけて自分と将棋を指してくれた全ての人に土下座して謝りたい。

昨年の学生王座戦の棋譜、改めて見返しても本当に酷かった。時間を使わずに負けるわ、研究手順を前後するわ、到底見られたものじゃない。

対戦相手、そしてチームメイト、また王座戦に出たくても出られなかった全ての人に失礼な将棋ばかりでした。本当にすいませんでした。


~~~~~


救いようのないクズに成り果てた私ですが、1年半以上そんな腑抜けた将棋を指していた自分を反省させてくれる方々に最近出会いました。

私が将棋を通じて知り合った人々は、過酷な環境で生きる人々が多く居ます。
自分のことかな、と思う人はどうか嫌な思いをしないでください。私はそういった困難を乗り越えて生きている全ての方を尊敬しています。

まず母子家庭は珍しくなく、両親と縁を切った人もいる。
親が居ても家庭内暴力を受けている人や、貧困を抱える人がいる。
いじめや犯罪被害に遭って苦しんだ人もいる。

それでも、みんな打ち明けて話してくれるまで周りがそのことに気付けないほど明るく振る舞い、気丈に生きて将棋を指していました。

私は最近、名大将棋部のOBでありアマチュア強豪として名を馳せたA野さんに将棋を教わる機会が稀にあるのですが、先日「新アマ将棋日本一になる法」(木本書店,2008)という本を読んでA野さんの生い立ちを知り、その壮絶な過去を知って身震いしました。

「この方に将棋を教わる時に絶対に失礼などあってはならない」

そう思って指導を受けるようになりました。
しかし、その考えが若干誤っていることにしばらく気付けていませんでした。

~~~~~

先程まで、ある将棋指しの方と通話をしていて衝撃的な話をされました。

「児童相談所に駆け込めば暴力からは逃れられるかも知れないけれど、将棋の大会にはきっともう出られなくなる。自分は、暴力を受け続けてでも、将棋を指す道を選んだ」

その方やA野さんを始め、壮絶な過去(現在)を生きた方々がどれだけの覚悟で将棋と向き合ってきたかを知り、その勇気に敬意を払わずにはいられないと思いました。

将棋はたかがゲームです。しかし、9×9の盤上で生きることを選んだ人々にとっては人生そのものであることを彼らの生き様から教わりました。

そういった方々と将棋を指す時に、読みも入れずに適当に指すことがどれほど失礼か。
そこまで考えて、「まだ自分は間違っているのでは」と思いました。

程度の差は関係無く、みんな何かしらの苦悩を抱いている。
「この人は将棋に対して真摯だから真面目に指さなきゃ」その思考が間違っている。
誰に対しても、盤を挟めば全力の誠意を持って本気で将棋を指すべき。

これが、腐っていた私が彼らに教えてもらった当たり前だけど大切なことです。

困難を乗り越えて将棋を指す方々のことを、私は本当に尊敬しています。だからこそ、これからは全ての人に敬意をもって将棋を指そうと心に決めました。

自分は将棋の才能の欠片も無い雑魚です。しかし、十分に準備を入れ、持ち時間の許す限り読みを入れ、簡単に諦めないように指すことで、今後自分と盤を挟む全ての人に敬意を示そうと決意しました。


今回の記事を読んで、気を悪くした人も居たかもしれません。しかし、自分と同じように思ってくれる人がいたなら、この記事は無駄ではないのかなと思います。


1年半、失礼な将棋を指し続けて本当にすいませんでした。

こんな自分に、当たり前ながら大切なことを気付かせてくれた方々、本当にありがとうございます。

これからは、誠意を持って全力で将棋を指します。
腑抜けて居る内に大学将棋は残り1年になってしまいましたが、悔いの無いように1局1局指すつもりです。

名大将棋部員は、私が腑抜けた将棋を指していたら先輩後輩関係無く叱ってください。そして高め合いましょう。

よろしくお願いいたします。
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