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学生王座戦(Ray)

こんにちは、2年のRay です。
遅くなりましたが、12月23∼25日にかけて三重県の四日市市で開催された、学生王座戦の振り返りを書いていきます。

名大は昨年度9位に終わった屈辱を晴らすべく、中部代表として胸を張れる結果を目指しこの大会に臨みました。

今回は私の視点で振り返るので、自戦記をメインに振り返っていきたいと思います。


1日目

・1回戦:vs立命館大学

塚越―K田
近藤―K村
藤原―K林
都 ―U城
岩城―Z本
河村―T淵
木村―S本

初戦の相手は昨年度王者の立命館大学。
私の相手は十傑戦4位のTK。彼とは高校時代から交流があり、ネットではいじられキャラですが実力があって実績も残している彼のことは純粋に尊敬しています。
初戦なので誰と当たるかの予測はついていなかったのですが、用意している戦型がありました。
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(図1は29手目▲5六銀まで)

数ヶ月前の関西二軍戦の棋譜を基に、彼と当たった場合はノーマル四間飛車からこの局面に誘導することを事前に考えていました。
図1以下△4二金上▲3六歩△6四銀▲6五歩△5三銀▲2二角成△同銀▲6六角△8一飛▲7五歩△同歩▲同角△7四歩▲9七角△3三角▲7七歩…と進み中盤戦に入り、以下折衝で優位に立って迎えた図2。

20190201194502b49.jpeg

(図2は80手目△6六歩まで)

ここでは▲5三成銀△同金▲3四桂△3三角▲4二銀△同角▲2二金と進めていれば後手玉は明快に寄っていました。
今見れば当たり前に指せる順なのに、当時はどうして全く見えなかったのか。思えばこの時点で既に思考は幾分おかしかったような気がします。
無理に6六の歩を払おうとしたため勝負手を与えてしまい、混戦になって迎えた図3。
2019020119451700a.jpeg


(図3は114手目△2四桂まで)

ここで▲2四同銀△同歩▲4四桂△同金▲2二金が狙っていた順で、以下△3三玉▲4四歩でようやく勝ち筋に。
遊んでいた5六の銀、5八の飛まで働く展開となり、間違えなければ勝てると思った次の図4で事件が起こりました。
20190201194530a6b.jpeg


(図4は148手目△9三桂まで)
自玉は詰まず、▲5八竜や▲9八香打くらいでも勝てそう。
しかし、当時の自分は幻の詰み筋を見ていました。


▲9六香△同玉▲9七角なr…








角成…?







※6四の角は9七には成れません※
※6四の角は9七には成れません※
※6四の角は9七には成れません※
※6四の角は9七には成れません※



▲9七角成△9五玉▲9六香でぴったり詰みだと大錯覚。
本当に酷いですね。ルールも知らない人間がこの場所に居て良いのかと本当に恥ずかしくなりました。

実戦は6四の角を持った瞬間に気付き、秒に追われ咄嗟に▲1七香と手を変えましたが、以下△1六歩▲同香△1八銀と進んで図5.
20190201194545be7.jpeg


(図5は△1八銀まで)

この銀を取ってしまったため△1六銀で受けが難しくなり一瞬で大逆転。
図5では▲3七玉とすれば流れはおかしいながらもまだ先手の勝ち筋はあったようです。


とんでもない錯覚で大逆転負けを喫し、死にたかったです。

チームは木村勝ちの1-6負け。

初戦から内容も結果も良くなく、非常にまずいスタートになってしまったと感じていました。

きむりく先輩は流石の一矢。本当に頼りになります。
援護の星を挙げられず申し訳ないです。


当の自分は、ただの負けならまだしもあまりにも酷い錯覚と逆転で、この時点で冷静さを失っていました。
まだ初戦だというのに切り替えることが出来ず、2戦目3戦目でも指す予定の無かった四間飛車を指し、持ち時間を使い切ってもらうことも出来ずに穴熊に殴られボコボコにされる酷い有様でした。勝負所も存在せず、見てられないので2戦目3戦目の自戦記は省略致します。



・2戦目:vs大阪大学

塚越―M屋敷
近藤―S井
藤原―F井
岩城―D々
河村―M井
木村―O中
坂 —T内

2回戦の相手は関西第一代表の大阪大学。
実力に差があることは分かっていて、その中で富士通杯の1-4負けから少しは巻き返したいと思って居たのですが…


結果は塚越、岩城勝ちの2-5負け。
近藤さんは惜しい所もあったようですが、負けた他4局が全て完敗だったのでやはりチームとしては大きな差があると感じました。

余談ですが、表彰式で阪大の主将の方が「地方校相手に6-1、7-0出来なかったことが課題」と仰っていて、非常に悔しかったです。
大学将棋は関東関西のレベルが高く、その他の地区は一歩遅れているのが現状です。
自分たちが格下であることは分かっていますが、そのことに屈辱を感じた地方の選手はどれだけ居たのでしょうか。

我々「地方校代表」も、力を付けて巻き返せるように、地区代表だけで満足せずに全国を見据えて研鑽を積まねばならないと感じました。



・3戦目:vs九州大学

塚越―H浅
近藤―U田
加藤―M野
藤原―A田
岩城―K保
河村―F谷
木村―TN

初日最終戦の相手は九州地区代表の九州大学。
なんとか連敗スタートに区切りをつけて、体制を整えて2日目に臨めるようにしたいところ。

しかし藤原は穴熊に殴られて瞬殺され、隣の岩城さんも逆転は難しそうな棋勢。
ここ2枚取られたら相当厳しいと思っていたのですが…


結果は近藤、加藤、河村、木村勝ちの4-3勝ち。

加藤が相手のエースから金星。詰み周辺まで研究手順だったようで、本人曰く「ソフトに掛けたら一致率はほぼ100%」とのこと。恐ろしい
終盤の入り口で抜け出した河村や、優位に立ってしっかりとリードを広げた木村さんの勝ち方は流石のひとこと。助けられました

近藤さんはいつも通りでした。どうやって捲ったのだろう



なんとか初日最終局を白星で切り抜け、二日目に向けて体制を整えることが出来てほっとしていました。

関西二校との対局を終えたことで、黒星先行はしたものの巻き返せると信じて初日は終了。3連敗で沈んでいた去年の初日よりは成長出来ていたのでは無いでしょうか。
私は個人成績こそ3連敗スタートだったものの、
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全国大会で負けて凹む度にメンタルクソ雑魚と罵られるので平気なフリをしておりました。

河村と共に、富士通杯で功を奏した「大会期間中にア〇メイトに行く」定跡で切り替えようとしましたが、早い時間に閉店しており揃って憤死。
ホテルに戻り、加藤と大塚も混ざって4人で練習将棋を指し、この日は終了。



2日目

・4回戦:vs愛媛大学

近藤―K高
加藤―T橋
藤原―I藤
岩城―H山
河村―H川
木村―N村
坂 —K川

相手は戦国時代真っただ中の中四国地区を勝ち抜いた愛媛大学。
主力同士がぶつかるオーダーになったのではないかなと思います。

私の相手は「一年生のホープ」(byやきとり)、I藤さん。知り合いの多い愛媛県の高校生大会でよく上位に入賞していたので名前は知っていました。
相手の中飛車に糸谷流右玉で対抗し、ベリベリ駒を剥がされて迎えた図6。
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(図6は77手目△4七金まで、便宜上先後逆)
ここで▲5六玉と立って余すことが出来ました。開き王手には角を外せるので自玉は見た目より安全です。

結果は近藤、藤原、岩城、河村、坂勝ちの5-2勝ち。

勝負の当たりが多かったですが、その中で5つ勝てたのは良かったです。
余談ですが、きむりくさんに勝ったN村とは付き合いも長く、昨年の夏合宿にわざわざ愛媛から参加してくれたこともあり名大生とは親交の深い存在です。

中四国地区と中部地区は西日本大会で連合チームを組むこともあり、そういった縁のひとつひとつを大切にしたいと思っています。
次も全国大会で戦えるように、お互い地区予選から頑張ってまた会いたいですね。



・5回戦:vs東北大学

近藤―K菅
藤原―A部
都 —K村
岩城―H間
河村―A見
木村―E本
坂 —S川

オーダーは見事に失敗しました。レギュラーも一枚上の相手の主力とぶつかる形になり、4枚取るには1発2発と入れないといけない当たりに。

私の相手はA部さん。個人戦の東北地区代表で、十傑戦5位と全国大会でも上位の成績を残されています。
昨年度の王座戦でも当たり、その時は角換わりで敗れたのでリベンジしようとしましたが、角交換を拒否されたため対雁木に。

4→2→1と歩を突き捨てて開戦し、一段落した次の図7では不満無い展開のように思いました。
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(図7は52手目▲2九飛まで、便宜上先後逆)
ここから数手進み次の図。

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(図8は59手目△3五歩、同)

ここでは▲7三歩成△同桂▲7四歩とするべきでした。
△6五桂は嫌な手ですが、▲7三歩成に後手は飛車を逃げる場所が難しく、それならと金を寄せていく手や持ち角で飛車を追うなど方針が分かり易い先手が良かったようです。
本譜は▲4六歩と合わせた手が良くなく、形成を損ねました。

以下B面攻撃を絡めて飛車を走られた次の図。
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(図9は83手目△8六飛まで、同)

今大会で一番やってはいけなかったのは次の手だったように思います。
後手玉が詰めろにならないことを分かっていながら▲3四銀と指した手が敗着。
以下、△8七歩に一例を挙げると▲3三歩△同銀▲2三金△4一玉▲4二歩△同銀▲3二金△同玉▲4四桂△4一玉▲5二金△3一玉▲3二歩△2一玉▲2二歩△同玉▲2三歩△2一玉(図10)

20190201194801767.jpeg

(図10は変化103手目△2一玉まで、同)

ここまで進んで明快に一枚足りないことは分かっていました。
図9の局面では▲8七歩と辛抱し△7六飛▲7七金打△同飛成▲同金△4五銀左と進めるべきで、7一の角がぼけていること、後手玉の上部が開けていることから実戦的には勝ちにくいですが、それならまだ勝機はありました。

何故辛抱出来なかったのか。団体戦なのに勝手に諦めて勝手に暴発した訳で、いよいよ自分は将棋を指すべきでは無いと感じていました。


チームは近藤、河村勝ちの2-5負け。

昨年度とスコア変わらず、未だ大きな力量差があることを感じる結果でした。



・6回戦:vs北海道大学

松本―Y口
大塚―B場
近藤―H田
藤原―K友
長尾―T橋
岩城―O田
木村―O澤


この一戦の直前。

松本「明日は参加出来ません」
藤原「(*'▽')!?」
長尾「僕も参加出来ません」
藤原「(*’▽’)!?(*’▽’)!?」

ここまで陰ながらチームを支えてくれていた二人の離脱を突然把握。
せめて一戦は、と思い1年の大塚も一緒に初出場3人を含む急造オーダーで挑みました。

北大には昨年度の王座戦で敗れていますし、実力的にも格上の相手です。
しかし、ここまで温存してきた戦力をここで披露し、勝つことが出来ればチームにとっても今後の大きな糧になると感じていました。




結果は…
松本、大塚、藤原、岩城勝ちの4-3勝ち!


1年生の松本と大塚が全国初出場で白星を挙げ、勝利打点。
長尾さんも、最後には敗れたものの難解な捻り合いを辛抱強く指し回していて、見ていてとても感銘を受けました。

今回は1年生二人の将棋を取り上げます。


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(図11は60手目△7六竜まで)

まずは松本の将棋から。
先手の松本が中飛車からうまく捌いて迎えた図11。

ここで▲7四角と打ったのが上手い攻め。
この角筋が受けにくく▲5五馬~▲4一角成などを見せ優位に立ち、そのまま押し切りました。

中部新人王戦準優勝という結果を残している彼に、ここまで出番を作ってやれずに申し訳なく感じていましたが、ここ一番で大仕事を果たしてくれて良かったです。


次は大塚の将棋を。


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(図12は67手目△7二角まで、便宜上先後逆)

勉強していたという角換わりの形から捻り合いが続き、迎えた図12。ここではチャンスが訪れています。
正解は▲5一角△6四飛▲7四歩。
駒得を確定させ、優位に立ってからも落ち着いた指し回しを見せ勝利を収めました。

チームの勝利も大きかったですが、何よりこの二人が勝利打点を挙げたことが嬉しかったです。
1年生は熱心な部員が多く、中でもこの二人は常に部室で人が居れば対局を挑み、分からないことがあれば棋書を漁り、一人で居れば棋譜を並べていたことを知っていたので、努力が結果となって表れて良かったなと感じました。

来年度以降、今まで名大を引っ張ってきた先輩方が次々と卒業し戦力のダウンが予想される中、彼らのように地道に努力を重ねて実力を付けて来た選手が存在感を示してくれたことは、今後のチームにとっても大きな財産になったと思います。

我々上級生も負けてられないなと感じさせられました。



2日目はこれで終了。
ここまでチームは3勝3敗と五分の成績ですが、最終日は厳しい当たりを残しているため上位に入るにはかなり厳しい状況となっていました。

私は全日理事会に出席していたため翌日に向けたオーダー会議をすることが出来ませんでしたが、ホテルに戻ると加藤が金沢戦のオーダーを全通り書き出していました。

頼りになる同期に恵まれたと思います。



最終日

・7回戦:vs東京大学

近藤―O原
加藤―M本
藤原―I川
都 —I藤
岩城―F岡
河村―S田
木村―SKR

最終日初戦の相手は富士通杯でスイープ負けを食らわされた東京大学。
私の将棋は、後手の角換わり拒否雁木に早繰り銀で応戦して図13.
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(図13は44手目△2四歩まで)
ここで▲2五歩と合わせましたが、流石に仕掛けが軽過ぎました。
無理に攻めて囲いを攻略するも、入玉を目指されて次の図14。
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(図14は86手目△1六歩まで)

ここで▲2一飛△1五玉▲1一飛成△2六玉に▲5五角と出れば、▲3七金や▲1七金、▲2八香などの手があって後手玉は受けが難しく、一瞬ながらチャンスが訪れていました。
実戦は最後の▲5五角が見えず、入玉こそ防げども駒不足となり負け。


チームは0-7負け。富士通杯に続きスイープ負けを食らってしまいました。
名大では、内輪でよく「勉強で勝てないのに将棋も完敗で、もう何だったら勝てるのか」と話していますが、本当に何も勝てません。東大さんおつよい…



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ここまで個人成績2-5とボロカスの藤原、既に力尽きておりました。


・8回戦:vs金沢大学

近藤―K井
加藤―S口
藤原―N澤
都 —T邊
岩城―K澤
木村―A木(拓)
坂 —A木(優)

都さんをN澤さんに当てるつもりでしたが、上手く躱されました。
厳しい当たりですが、勝機はあると思って臨みました。

私の相手は学生王将、N澤さん。
学生名人戦の優勝経験もあり、現在の学生棋界で最強と呼ぶに相応しい方だと思います。
3月に金沢へお邪魔した際にボコボコにされているので今回はやり返したいと思い、用意の作戦を用い中盤戦へ。

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(図15は38手目△7五飛まで)

ここで長考して▲7三歩成としましたが、△7八飛成からすぐ△2七桂と捨てる手を見落としていたため一瞬で負けにしてしまいました。
図では冷静に金を躱していれば、飛車を下ろしてから▲2三歩が厳しくかなり先手が良かったようです。
悪くなってからは一手も間違えられることなく寄せ切られ、終わってみれば大差で負け。手合い違いでした。

結果は近藤、木村勝ちの2-5負け。実力差や層の厚さの違いが結果に表れた感じです。


8回戦を終え、チームは3勝5敗。
最終戦の相手である早稲田は優勝が懸かっているため全力で来ることが予想されました。
我々は上位の目も潰えていましたが、優勝争いを繰り広げる上位校の結果に関わるため、最終局も全力で戦おうと話し合い、最終局に臨みました。


・最終戦:vs早稲田大学

大塚―H園
近藤―Y野
藤原―T内
岩城―I橋
河村―N津留
木村―I城
坂 —Z本

私は富士通で敗れたこーやんと再戦。同期では彼が全国でもトップクラスの選手であることは間違い無く、胸を借りるつもりで挑みました。

私が先手で▲2六歩△8四歩▲7六歩△3二金▲7八銀というオープニング。既にかなりの駆け引きがあったように思います。以下相矢倉に進み、土居矢倉に組みましたがのちに▲6八金右と寄り天野矢倉に組換えました。
一手損ですが、脇システムの類型で仕掛けた際に一手早いこと、△6九角の筋が無いことからそうなれば少し条件が良いと思っていました。
それを察知されてか早々に△4二角と引かれ、先手は棒銀から、後手は端から攻めの体勢を築き図16。

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(図16は▲55手目7七桂まで)

▲8五桂~▲9三桂成~▲2七香となれば攻めが決まりそうなので▲7七桂と跳びました。
対して後手は△1四歩と反発し、以下▲同銀△1三歩▲同銀成△同玉と進み、駒損の先手が暴れ後手が抑え込みを狙う展開となり図17へ。

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(図17は▲4九香まで)

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(図18は▲3五角まで)

図18の▲3五角が5三の銀当たりになっているので、ここでは正しく指せば寄せ切れると思っていました。
しかし、図の局面で△4三金と受けられ、飛車を取る筋はあるものの明快な寄せが見えずに次の図19へ。ここが最後のチャンスでした。

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(図19は116手目△4九飛まで)

ここで▲2三銀△4五玉▲3七金とすれば▲4六歩や▲5七桂までの詰めろとなっており、△5四歩にも▲6六金と応援が利くので、こう進めば先手が勝っていたかも知れません。
これを逃して切れ筋となり、以下幾ばくも無く寄せ切られ負け。
やはりこーやんは強かったです。


結果は近藤勝ちの1-6負け。

早稲田大学の皆さん、優勝おめでとうございます。
富士通杯やオール学生に続き、大一番での勝負強さを見せつけられました。
日本選手権、全力で応援してます。大学生の意地を見せてくれることを期待してます!



名大はチーム3勝6敗で8位という結果に終わりました。
昨年から順位をひとつ上げたものの、上位校からは歯牙にもかけてもらえず、非常に歯がゆい思いを抱いていますし、中部地区の他大学にも申し訳ないです。


現在大学将棋はオフシーズンを迎えていますが、地道に練習を重ねて力を付け、地区大会で勝てるように、そして全国でも通用するように頑張っていきたいと思います。


最後になりますが、今回OBの方や中部地区の多くの方から応援してくださっていることを伝えていただきとても嬉しかったです。

3日間、本当にありがとうございました!
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秋季団体戦(Ray)

個人戦に引き続き、団体戦の振り返り記事を書いていきたいと思います。

名大は昨秋、今春と地区大会を抜けましたが、依然総合戦力は名城の方が上ですし、三重、静岡は強力な一年生を複数擁しています。主力が4年生の南山は最後に全力を懸けて戦ってくるでしょうし、少数精鋭でB級を抜けた愛知は決して侮れません。
取りこぼしが重なれば、優勝はおろか入賞すら逃してもおかしくないと個人的には考えていました。

春から各自練習に励み名大もレベルアップを果たしたとは思いますが、それは他大学も同様。むしろ理系の上級生が異常なまでに忙しい名大は一部の戦力がダウンしていてもおかしくなく、一層厳しい戦いになると気を引き締めて臨みました。


1回戦:vs 愛知大学

名古屋―愛知
1.都 -M本
2.近藤―N川原
3.松尾―ME島
4.松本―T平
5.藤原―H川
6.塚越―MN島
7.須賀原―W邊

初戦の相手は、春季B級を5人の精鋭で優勝し、7人揃えてA級に臨んできた愛知大学。
オーダーは蓋を開けてみないと分かりませんが、初登板の須賀原、松本の活躍に期待。

私の将棋は対三間飛車。個人戦の記事を読まれた方は薄々勘付かれたと思いますが、またも糸谷流右玉を採用。
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(図1)
三間の浮き飛車に対しては棒金が狙えます。以下飛車先を突破して勝ち。

チームは都、近藤、松尾、松本、藤原勝ちの5-2勝ち
松本君は新人戦でも結果を残しましたし、ようやくといった感じですが団体戦初勝利。おめでとう
すっちーは初登板で、相手の攻めを丁寧に見る神経を使う展開で最後にミスが出てしまったようです。結果は実りませんでしたが、らしさの溢れた将棋だったと思います。実力はあると思うので次に期待してます。
塚越さんは卒論と単位を諦めて一緒に将棋しましょう。


2回戦:vs 南山大学
1.木村―T橋
2.河村―M岡
3.加藤―ぽにーさん
4.近藤―I藤
5.松尾―H田
6.松本―N尾
7.藤原―H川

相手のレギュラーにこちらの準レギュラーが当たる形に。裏を返せばレギュラー陣は絶対に負けられない展開になりました。

私の将棋は相手の三間(以下略)に私の右(以下略)
20181127201006c8c.png


(図2は▲3五歩まで)
この局面は既に後手優勢です。ここでは△4五桂が分かり易かったようですが本譜の△3四歩も悪くなかったようで、以下▲4七銀上△3五歩▲4六銀△3六歩と進み勝勢になりました。

チームは木村、近藤、松尾、松本、藤原勝ちの5-2勝ち
惣菜は最後の王手ラッシュに対応を誤ったらしく惜敗。市長も良い所はあったようですが底力を見せられる結果となったようです。やはり南山の4年生エースの方々は強かったと改めて感じさせられました。


3回戦:vs 静岡大学
1.木村―H吉
2.河村―K池
3.加藤―K谷
4.近藤―O澤
5.岩城―SS木
6.藤原―I神
7.塚越―A武

後で相手に訊いたところによると、エースSS木くんを私に当てる展開を避けられたようです。ということでまたしても私は負けられない展開に。
私の相手はI神さん。高校時代から繋がりはあったので練習で指したことがありますが、公式戦で当たるのは初めてです。戦型は相手の角交換振り飛車に銀冠で対抗しました。
2018112720101723b.png

(地獄絵図3は▲8三歩まで)
典型的な振り飛車成功図ですね
この歩を取ると▲7二馬~▲9六桂で飛車が死にます。
ここから頑張って捲りました。
2018112720103303e.png

(図4は▲5五歩まで)
図4の局面では既に互角に戻っています。
ここから△2七香と打ち込みました。対して▲3九玉ならまだ難解でしたが、▲同銀と取ったため以下△1九角▲3八玉△3七歩成▲同桂△2七歩成と進めて寄せ切りました。

チームは木村、加藤、藤原、塚越勝ちの4-3勝ち
相手の一年生二人にこちらの五年生二人が取られる展開で薄氷の勝利。惣菜が大仕事を果たしました。塚越さんも苦しかった将棋を捲ったようで、チームは負けていても何ら不思議はありませんでしたね。既にチームに実力差はほぼ無いと改めて感じました。


一日目はここまで。なんとか3-0で二日目に望みを残しましたが、一層厳しい戦いになることが予測される翌日に向けて、主力選手は部室に戻って延々将棋を指していました。雰囲気の良い状態で二日目に臨むことが出来たと感じました。



4回戦:vs 三重大学
1.木村―M田
2.河村―H口
3.近藤―N田
4.松尾―N橋
5.岩城―HYS
6.坂 -M山
7.藤原―K口

オーダーは想定通りだったと思います。木村、近藤、藤原がしっかり勝てばあとひとつどこかで拾えるという読みだったのですが…
私の相手はK口さん。昨年の秋季団体戦では敗れているので、まず間違いなく当ててくると思っていました。
戦型は相手の四間飛車穴熊。そして迎えたのが次の図。
20181127201054062.png

(地獄絵図5は▲5四桂まで)
今見返しても投了図にしか見えないですね…
ここから△5三銀▲4二桂成△同銀引▲5三銀△7三角…と血の涙を流しながら受け続け、1筋に追い込まれ、下段に叩き落され、必敗の局面を50手以上粘って次の図。
201811272011180c3.png

(図6は△6二桂まで)
相手の持ち駒を銀と桂と歩のみに振り替えた瞬間に銀の脇から逃げ出し、脱出に成功。
とても褒められた…というか許された内容では無いですが、団体戦なので懸命に粘った結果です。
後で周囲から「いい加減に序盤で考えずに必敗になるのを反省しろ」と怒られました。ごもっともです。反省します。

チームは木村、河村、近藤、坂、藤原勝ちの5-2勝ち
勝負所の市長と、相手の主力に当たった坂さんが大仕事。
しかし、やはり三重にも奪われた2勝は一年生によるもので、今後数年間に渡り三重は安定して強力であると確信させられる結果となりました。


これで4-0。最終戦は名城との全勝対決です。
勝ち数で下回っているため、3.5-3.5は許されません。全員が勝つことを求められる大一番です。


5回戦:vs 名城大学
1.木村―H尾
2.河村―K川
3.近藤―I藤
4.松本―O村
5.岩城―I井
6.坂 -M本
7.藤原―K保

オーダーは成功しました。どこの誰か分かりませんが、裏主将はとても頼りになりますね。
三段リーグは厳しい当たりが続くと仰ってましたが、頑張ってください。応援しております

ここで私の秋季大会の戦型について、前の記事から読んでこられた方は気付いていることがあるかもしれませんが

個人戦
1回戦:筋違い角
2回戦:対四間飛車
3回戦:対中飛車
4回戦:対四間飛車
準決勝:対三間飛車
決勝 :対中飛車
団体戦
1回戦:対三間飛車
2回戦:対三間飛車
3回戦:対向かい飛車
4回戦:対四間飛車

筋違い角で振り飛車を封じた一局を除き、全てが対振り飛車でした。凄い(小並感)
流石にもう振り飛車の相手は懲りていたので、先手を得た私がやることは決まっていました。5手目▲4五角ですね。

…というのは半分冗談で、糸谷流右玉を見せすぎたというのが正直なところです。私の相手のK保さんには個人戦で指してますし、K保さんとチームメイトのK川さんにも決勝で採用して私は敗れています。
団体戦の初日にも2局指してそのデータは名城に取られてしまっていたので、戦型を狙い撃ちされる危険性が高いと感じました。そこで筋違い角を採用することに。

相手の無理気味な動きを咎めて駒得し、優位に立ち迎えた図7。
2018112720113394c.png

(図7は△5三飛まで)
ここで▲6二角成と指しましたが、感触は良くなく実際にぬるい手だったようです。
正解は▲5四銀成△同飛▲6七銀(図8)
20181127201145b6d.png

(図8は▲6七銀まで)
浮き駒をなくして自陣を引き締め、▲8七角を狙う絶好の一手です。
こういう手が指せるようになりたいですね。勉強になりました。
そして進んで図9.
20181127201205d4a.png

(図9は▲3九玉まで)
ここで△5四角をうっかりしていました。初歩的な両取りというのに…
実際は△5四角には▲9一竜と香を取り、△7六銀に▲2五香△3三玉▲6七銀とすれば先手勝勢となるため△5四角は良い手ではないそうですが、うっかりしていたという所に問題があります。反省します。

本譜は角を打たれず、進んで最終盤。

(図10は△6三角まで)
20181127201219b2b.png
ここで▲4三香不成で着地を決めました。成だと△4一金が少し気になります。
以下寄せ切り、レギュラー対決で星を奪うことが出来ました。


チームは木村、河村、岩城、坂、藤原勝ちの5-2勝ち
みんな強かったです。猛攻を受けきったきむりくさんも、個人戦中部覇者に研究勝ちから逃げ切った市長も、ワールド全開の指し回しを見せた岩城さんも、コーヤン流への対策を徹底的に研究していた坂さんも皆とても良い内容で勝っていたように思います。
松本くんも相手のレギュラーに対し詰みのある局面まで追い詰めたようです。彼の序盤は本格的で、しっかりリードを奪えるタイプだと思うので、これから逃げ切る終盤力を身に付ければ大化けするのではないかと思っています。
近藤さんから星を奪ったI藤くんは今回全勝で内容も良かったようですし、私は彼の努力に敬意を払っています。流石です。


全体を通して危ないところもありましたが、なんとか名城にも勝ち切り5-0で優勝することが出来ました。
共に戦った選手や、棋譜取りなどのサポートを手伝ってくれた部員、オーダー係の市長とませかん先輩、そして応援してくださった多くの方々のおかげでこの結果を掴むことが出来たと思います。
本当にありがとうございました。

ひとまずの安堵と、全国大会や来年度以降の地区大会への不安など、様々な感情が入り乱れて思考がまとまらないので、次の記事で今後の展望や全国大会への意気込みを述べたいと思います。
今回はここまで。それでは

秋季個人戦(Ray)

こんにちは、Ray です。
秋季大会(個人・団体)が終わりました。今回は個人戦の振り返りから書いていきたいと思います。


~~~~~


秋季個人戦(11/3∼4)

年に2回の個人戦。私は運営幹事なので本戦トーナメントからの参加でした。そして適当にクジを引いた結果…
20181127200818283.jpeg


(図1)

やっちまいました…
同士討ち大好きなどと揶揄されているのは、これまでもたくさん仲間をツモって来たからですね。

(以下公式戦に於ける部内戦略歴)
H29
春個人  本戦一回戦 vs ニタマゴ先輩
中部オール予選    vs N県民先輩
同    本戦一回戦 vs きむりく先輩
新人王戦 本戦2回戦 vs osw
同    本戦3回戦 vs 市長
秋個人  予選    vs ている氏
同    本戦1回戦 vs ている氏
同    本戦2回戦 vs castle先輩
H30
中部オール団体副将戦 vs ゾンビ先輩
春個人  本戦一回戦 vs カニカマさん
同    ベスト16 vs 名工戦艦T川さん
中部オール団体大将戦 vs ゾンビ先輩
秋個人  本戦一回戦 vs ゾンビ先輩  ←New!
(??  ????? vs ?????)

ているさん、T川さん、カニカマさんは他大から名大将棋部に所属する部員ですが、ざっとこんな感じです。
謎の引力が働いている原因についてはまだ解明が為されていません。個人的には「周りが俺のことを好きだから寄って来る」と主張しているのですが、周囲は「お前が部員を好きすぎる」と主張しており、この論争は決着の日を見そうにありません。


本戦1回戦:vs KN藤(名古屋)

…ということで、初戦の相手はゾンビ先輩。
先輩は最後の個人戦だし、そもそも格上と当たるということで非常に嫌な相手でした。しかし、ここで不甲斐ない将棋を指しては団体戦前にチームメイトとして信頼を得られない…と思い手段を選ばずに勝ちに行くことに決め、振り飛車党の先輩に対し5手目に▲4五角と打ちました。最低ですね。

将棋は私がリードして中盤に入るも、先輩の穴熊は金銀4枚残っており、攻めを日和っている内に猛攻を食らって玉を端に追い込まれる展開に。
最後は私が詰めろ逃れの詰めろを掛けたと思い込んで一路誤った場所に飛車を打ち自玉に5手詰めが発生するも、逃されたため辛くも逃げ切り勝ち。
戦型選択から幕切れまで、総じて申し訳ないと感じてしまう将棋でした。不甲斐ない…
先輩とは、団体戦で共に全力を尽くそうと誓い、トーナメントの次に進みました。


本戦2回戦:vs H田(南山)

H田くんは中部学生将棋連盟のHP係。とても仕事が早く、一年間とても助けられました。本当にありがとう
そして将棋の内容ですが
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(地獄絵図2は▲8五同歩まで)

必敗ですね間違いない…(先手が私)
定跡は知っていたのに、取ってはならない歩を脳死で取ってしまい酷いことになりました。こんなのでは将棋を指す資格が無いと本気で感じました。
この後は死んだフリで受け続けて少しずつ後手玉を薄くし、持ち駒の条件が揃った瞬間に詰ませてなんとか逆転勝ち。一回戦に続き、身内を相手に申し訳ない将棋を指したなぁと改めて感じました。

予選免除なので一日目は2局で終わり。名大からはRay 、市長、惣菜の2年生3人がベスト16進出。
今回も二日目に残れた点については安堵しました。運営があるのでいずれ二日目も会場に来なければならず、敗退して運営のためだけに来るのは精神的にきついものがあるので。

この日は「まさか2日目に残れると思わなかった(本人談)」静岡のかるきずを家に泊め、翌日に備えて早く寝ました。


~2日目~


ベスト16:vs K保(名城)

K保さんとは公式戦初手合い。練習会で一度対戦してますが、データが少ないため相手の得意型を封じる策は取れず、自分の指したい形を指すことに。中飛車に対して糸谷流右玉で対抗しました。
美濃の端を先攻する形になり、決め損なって長引くもリードを保って勝ち。それなりに内容良く指せたので、昨日の不調からは建て直せたかなと感じました。


ベスト8:vs N橋(三重)

N橋さんには春季団体戦でボコボコにされてます。リベンジのつもりで挑みました。
戦型は相手の四間飛車。春団では中飛車を指され糸谷流右玉を採用して負けましたが、直前も隣で私が右玉を指してるのを見て今度は上から直接潰そうと目論まれたのでしょう。
怖いので左に行きました。

恥ずかしいので局面は載せられませんが、
▲9八香△3五歩▲7八銀この三手でいかに序盤力に差があるかお分かり頂けるかと思います…
立石流を狙われたので角交換から自陣角を据え、少しずつリードを奪う展開に。最後は猛追され逆転されてもおかしくはなかったですが、自玉の詰めろが外れた隙を見つけて必至を掛けてなんとか勝ち。運が良かったとしか言いようのない薄氷の勝利でベスト4進出。

~お昼休み~

次の対戦相手と喋りながらコンビニへ昼食を買いに行き、喋りながら会場へ戻り、会場で昼飯を食べながら喋ってました。なんででしょうね


準決勝:vs KW村(名古屋)

ということで、またも部内戦です。
普段からお互い部室にはいるけれど、練習将棋はあまり指してません。
昨年の新人王戦ではベスト8で負けているので、これもリベンジ戦です。市長の三間飛車にまたも糸谷流を採用しました。
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(図3は▲1五飛まで)
図3は先手から▲7五歩△同歩▲1五歩△同歩▲7五飛△7四歩▲1五飛と転換した所。
ここでは△4六角が分かり易かったようです。以下飛車を取ってから8筋の継ぎ歩と△1八歩のような攻めを絡めれば先手陣は崩せたようです。本譜は図3から△4五歩と突き、▲1三飛成△同香▲同香成△8八飛と進んで図4.

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(図4は△8八飛まで)
▲7八角と受けられたら分からないなと思いつつ、他に攻めも思い当たらないので打ち込みましたが、実際▲7八角で相当先手が良かったようです。
本譜は▲9八角だったため、働きの良い6八の方の角と飛車を刺し違える形となり優位に立ってそのまま逃げ切ることができました。
これで決勝進出。


決勝:vs K川(名城)

決勝の相手は、準決勝でT川さんの連覇を止めたていりょく氏。
練習で10秒将棋などたくさん教えていただきましたが、ほとんど勝ててません。
戦型は対中飛車でまた糸谷流を採用しました。
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(図5は△1五同角まで)
端から開戦され、互角の中盤戦。
ここでは▲1九飛が良かったようです。本譜は▲1六歩と打ってしまったため、△3七角成▲同玉△8七金が機敏で、自玉を薄くされ左辺への脱出ルートを封鎖された上に、飛車を転換される筋もあって受けきれる形では無くなりました。以下攻め合いを狙うも丁寧に余されて負け。
終盤はほぼ間違われることもなく、逆転の目はありませんでした。ていりょくさんは強かったです。
学生王将戦、応援してます。今度またボルダリングに誘ってください。


~~~~~


ということで、私の秋季個人戦は準優勝という結果に終わりました。
感想を述べると、内容を見ても分かるように結果に実力が追い付いてないなぁというのが正直なところです。一切読みの入ってない手ばかりで、むしろ全国へ行く資格などそもそも無かったと思います。決勝は実力も懸ける思いもあちらが上で、自分の将棋に対する気概や、将棋そのものの浅さを思い知った気分です。

学生王将戦への出場はなりませんでしたが、来年度の西日本大会に中部選抜としての出場はほぼ内定したので、そこはほっとしています。
広島(中四国)から愛知(中部)に出て来た私にとって、ひそかに中部中四選抜チームとして西日本団体に出場したい思いは強かったので、そこは良かったと思います。
またひとつ目標が出来たので、来年の夏までも全力で将棋に打ち込んでいきたいと思います。

それでは、個人戦の振り返りはここまで。
このあと、団体戦の振り返りともうひとつ記事を書きたいと思っております。良ければどうか最後までお付き合いください。

富士通杯(ℝ)

こんにちは、ℝです。
秋って感じですね。暑すぎる夏など二度と来ずに一年中秋だったら良いのになあ。

今回は自分の視点で9/14~17に富士通ソリューションスクエアで開催された富士通杯争奪全国大学対抗将棋大会の振り返りをしたいと思います。藤原くんも記事を書いてくれているので被る部分も多くなりますが、気にせずに書くことにします。
結果から言ってしまうと、チームとしても個人としても惨敗でした。
あまりにも負け過ぎたので一週間セネガル(西アフリカの国です)へ傷心旅行に行ってました。記事を書くのが遅くなったのはそのためです(言い訳)。日差しが強くて、将棋部とは思えないほど日焼けしました(笑)。でも、いろいろと貴重な経験ができてとても楽しかったです。セネガル、治安も良くてオススメです。

さて、話が脇道にそれたのでそろそろ本題に入るとしましょう。
名古屋大学は6年ぶりの富士通杯出場で、チーム全員が富士通杯未経験です。前にも書いた通り、5人制8人登録の団体戦で、名大の選手は以下の8人です(敬称略)。
 岩城(5)、近藤(5)、塚越(4)、都(4)、木村(3)、河村(2)、藤原(2)、松尾(1)
5年生二人を中心に平均学年3.25年のチームで、見事山形大と並んで最年長チーム賞を獲得しました!!
...と空しい冗談はそのくらいにして、当日の戦いを振り返っていきましょう。

〈1日目〉
0回戦
当然圧勝。と言いたいところですが何か起こるのが将棋部。
当日の朝高速バスで会場に向かっていた藤原くんがオーダー交換ギリギリの到着。反省の弁は彼の記事をお読みください。
なお、自分は早朝の航空機で出発。隣の席の泣いている赤ちゃんをあやそうとしましたがますます激しく泣かれました。まず1敗。(会場には余裕を持って到着しました)


1回戦vs早稲田大学
岩城さん不在の中での優勝候補との対決です。もちろん、やるからには絶対に勝つ気で挑みました。
オーダー記入の際は少しやらかしましたがあまり広まっていないので内容は秘密にしておきます(笑)。

名古屋―早稲田(敬称略)
松尾―H園
藤原―T内
木村―N津留
塚越―I橋
近藤―Z本

向こうめっちゃ本気モードですやん。。。

私の相手はN津留氏。富士通杯全勝の経験のある強敵で、昨年の学生選手権個人戦で当たって負けています。今度こそはという思いで指しました。
前局は角換わり腰掛け銀でしたが、本局は向こうの角換わり拒否によって雁木対矢倉の相居飛車となりました。
作戦負けの序盤から盛り返して下図はその終盤戦。

2018-10-12d.png


ここで☖8六飛☗8七歩☖7六飛と進めれば以下☗6七銀には☖5六飛☗同銀☖5八銀☗4八飛☖5七金で後手優勢でした。
実戦は秒に追われて☖8八歩としましたが、これが最悪の余計な利かしでした。自然に☗同玉と取られて飛車を取った時の響きが薄くなってしまったからです。それ以降は的確に攻めを余されて負け。
強豪相手に熱戦に持ち込めたのは良かったですが、結果を出せなかったのは残念です。

チームは0-5負け。
戦力差があるとは言え、最悪のスタートになってしまいました。


2回戦vs大阪大学
相手は関西予選で京大を倒して出てきた実力のある大学。
勝っておいしく夜ご飯を食べたいところ。

名古屋―大阪(敬称略)
藤原―D々
木村―S井
河村―O中
塚越―M谷
近藤―F井

隠していた訳ですが、今回も岩城さんはいません。F井さんは3か4に来ると思っていましたが、外されました。

私の対局では(T川対策として)少し勉強していた横歩取り拒否の☗5八玉を採用しました。すると予想外の展開になり、早々と一歩得に。しかしそこからが弱すぎました。良いはずなのに思うように優位を拡大できない焦りから、無理攻めをして自爆。調子の悪さを感じました。
粘りまくっていたら相手のミスにも助けられて少し怪しくなりましたが、元が悪すぎました。負け。

チームは河村勝ちの1-4負け。
有り得るパターンをすべて洗った訳ではないので今回の当たりが最悪だったかどうかは自分にはわかりません。ただ、十分に勝機のある当たりだったと思いますし、その中でチームとして完敗してしまったのは(自分が一番戦犯な気はしますが)、全体的に実力不足だったかなと思います。

一日目は0-2。昨年の学生王座戦と同じく連敗スタートで、嫌な感じです。ただし、チームの精神状態はあの時よりは良かったように思いました。チームとして少しずつは成長できているのかな。
夕食はうどん屋で。大勢で行ったため注文を取る際店員が混乱していました。その店員は混乱している自分にウケたのかすごいテンションが高くて不気味でした(笑)。

夜は同じホテルのこんづーさんの部屋に押しかけ、マセカン(電話参加)、こんづー、不法侵入の底力(読み注:ていりょく)氏とオーダーを考えました。
どうでもいい話も含めて盛り上がった会議は2時間で終了。3日目の分まで、様々な展開におけるオーダーを決めておきました。


〈2日目〉
この日は一日4局の長丁場。どこまで集中力を切らさずに指せるか、体力勝負です。

3回戦vs立命館大学
強敵が続きます。

名古屋―立命館(敬称略)
藤原―T淵
木村―Z本
河村―K村
岩城―K田
近藤―K林

(向こうにも事情があったようですが、)この並びはほとんど想定していませんでした。なぜなら、この当て方は優勝を目指す向こうにとってはハイリスク、こちらとしては一番チャンスがあるのではないかと思っていたからです。しかし分が悪いことには変わりなく、一生懸命やるのみです。
ちなみに大将戦の棋譜採りは早稲田N津留氏。オーダー係として、全勝経験者を切るなんて一生のうち一度くらいやってみたいものです、うらやましい(こちらにも事情があったみたいですが笑)。

私の対局は先手Z本氏の中飛車に居飛車穴熊で対抗して相穴熊に。
この戦型はとても苦手で、毎回大作戦負けから完敗します。なので夏休み中に少し勉強していたのですが、、、。
今回も圧敗でした。(完)
早い段階からかなり悪いと思って指していましたが、相手の方はずっと難しいと思って考えていたらしく、強い人はそういうところが違うなぁ、今大会この人に勝てる人はいるのかなぁ、と思いました。
はい、ということですなわちZ本氏の全勝に貢献させていただきました!

チームは、藤原勝ち、岩城持将棋の1.5-3.5負け。
途中、岩城さんと河村くんが勝ちそうなのでこれは、と思いましたが、王者は強かったです。
岩城さんは本日からの登場で、初戦からスケジュールを遅らせる大活躍。エースは存在感が違います。
また、某一年部員は寝坊により大幅な遅刻。半年間で3度目であり、もう少し気を付けて欲しいですね。名大将棋部全体でも10番手前後の実力の持ち主なのに、そんなんで出場機会を逃していては実に勿体ない。。。


4回戦vs北海道大学
未だ勝ち星の無い名大、そろそろ勝って精神的にも楽になりたい。

名古屋―北海道(敬称略)
藤原―OS田
木村―H田
岩城―K友
近藤―Y口
都―OO田

今思いましたが、北大って田の付く人が多いんですね...。
北大は並びの予想が難しかったですが、当たり的にはまあまあかなと思います。

私は期待のルーキーと対局。
戦型は相手のノーマル四間飛車で、相穴熊。
少し良いと思っていた局面で当たりがかかっている角を逃げないという勝負手を指され、頭の中が混乱して迎えたのが下図。☗3三香が意外とうるさいので油断なりません。

2018-10-12c.png


ここで腰を入れて読み、☖7七桂成。
踏み込めたのが勝着だったのかなと思います。以下☗3三香☖5七角成☗3二香成☖3九馬☗同銀☖同龍と進行。ここから☗2一成香で後手玉も見た目以上に危ないのですが、不詰み&龍を抜かれないことを読み切れて勝てたのかなと感じました。
ようやく個人として初勝利。ほっとしました。

チームは藤原木村岩城近藤勝ちの4-1勝ち。
チームとしても初白星を挙げることができ、嬉しかったです。
岩城さんは長時間にわたる二転三転の大熱戦。2局連続で圧倒的な存在感を示しました。


5回戦vs九州大学
昼食を挟んでの本日3局目。
相手大学は主力のM野氏、A田氏不在ですが、もちろん油断できません。

名古屋―九州(敬称略)
松尾―H谷
藤原―K保
木村―K柳
岩城―H浅
近藤―U田
オーダーは想定内です。一人一人がちゃんと実力を出し切れれば、といった感じのオーダー。

私の対局は相雁木。序盤は先に攻められて微妙でしたが、相手の方針ミスもあり反撃が厳しく決まって勝ち。

チームは松尾、木村、岩城勝ちの3-2勝ち。
連敗後の連勝で、ようやく流れが来たのかなと感じました。
松尾くんは全国大会初勝利。おめでとう。


6回戦vs金沢大学
本日最終局はネット団体戦等でも交流のある金沢大学。上二人が強いですが、M野氏が抜けたので勝機は十分にあります。

名古屋―金沢(敬称略)
木村―A木
河村―K澤
岩城―N澤
塚越―T田
近藤―S口


ということで、オーダーは盛大に失敗しました(2回目)。
絶対情報漏洩してるでしょ。。。

前回聞いた向こうの方針からも、A木氏はこちらの藤原か木村に当てるため、必ず2番手で出てくると読んでいました。そうするとさらにアンハッピーセットで岩城―N澤もできる可能性が高い。こちらとしてはそれだけは避けたかったのです。そこで藤原くんの全局の内容が悪かったこと、河村に自分を出してほしいと要求されたこともあり、前夜に選択肢の一つとして挙がっていた禁断の藤原切りを決行することにしました。
以上、オーダー裏話ですが、完全に裏目に出ました。ただ、失敗したとは言っても前回の学生王座戦よりは勝ち目があるかなと思いました。

私は元高校竜王A木氏と再戦。前回は運良く勝てたものの、強敵であることには変わりません。
戦型は彼のノーマル四間飛車穴熊に対し、疲れからか今まで一度も指したことのない意味不明の急戦を採用(笑)。
形勢的には難しい局面もあったようですが、玉が薄すぎて自分には指しこなせませんでした。結果、惨敗。内容が悪すぎて、記録係の人にコメントを求められて困りました。

チームは塚越近藤勝ちの2-3負け。
結果的には1,3は実力差を見せつけられ完敗、勝負の2,4,5で2勝、という感じでした。
河村くんは中盤でうっかりがあったようです。無念。
塚越さんは全国大会初勝利。おめでとうございます。
内容も結果も、藤原くんには申し訳ないです。オーダーはショックだったと思いますが、そんな中でも対局をサポートしてくれたり、労いの言葉をかけてくれたりして本当にありがたかったです。

2日目を終えて2-4。残念ながら入賞の可能性は消えました。

夕食はどこかで丼物を食べた気がします。ここの店員さんは数人ずつ注文を確認していて、優秀でした。

その後独りでスーパーに買い物に行き、夜はこんづー部屋でマセカンと電話。翌日のオーダーの微調整と最終確認を行いました。
その後はこんづーさんといろいろ話していて夜更かししてしまいました。これがあまり良くなかったですね。今振り返って話の内容をほとんど覚えていないことからしても、大した話ではなかったと思いますし(笑)。


〈3日目〉
とにかく少しでも勝って、少しでも順位を上げる戦い。

7回戦vs山形大学
名古屋―山形(敬称略)
藤原―H川
木村―T橋
河村―SSG
岩城―H間
近藤―K村
真正面からのぶつかり合いになりました。

下図は私の対局で、角換わり相早繰り銀から銀を交換出来て少し指しやすいかなという局面。しかし、ここから良くする具体的な手順が分かりませんでした。

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実戦は☖8六歩☗同歩☖3七銀☗同銀☖同歩成☗同金☖3六歩☗同金☖3八銀☗2五飛と進行。自爆(本大会2度目)の攻めで、形勢を損ねました。相手に自然に対応されて悪くなる、最悪の順でした。以下粘るも負け。
正解は図で単に☖3七銀と打ち込み、☗同銀☖同歩成☗同金☖5五角。以下☗4六歩☖9九角成☗7七桂☖8九銀の展開は右に逃がしてる感があったのでイマイチかなと考えて見送りましたが、こちらを選ぶべきでした。その順なら小さな優位を維持できていたと思われます。

チームは藤原、河村勝ちの2-3負け。
正面突破されてしまい、名大としては悔しい負けとなりました。


8回戦vs山口大学
名古屋―山口(敬称略)
藤原―Y下
木村―K斐
岩城―M永
近藤―Y江
都―M上
これも想定内といえば想定内のオーダーです。

私の相手は相手大学のエース。昨年の西日本大会団体戦以来二度目の対局。前回は対ノマ四で相穴熊になったので対局前はその研究の確認をしていましたが、今回は石田流を指されました。
しかしながら対石田流は(T川対策として(2回目))高校の時に最も研究した戦型。研究通りに進み、優勢を保って迎えたのが下図。

2018-10-12f.png


ここでぱっと見では寄せが見えませんでしたが、時間をかなり残していてしっかり考えられたのは幸運でした。
図から☖2七桂成☗同銀(☗同玉は☖2五香)☖1七銀以下寄せ切って勝ち。

チームは5-0勝ち。
都さんは正確に受けないと一気に終わる展開を耐えて相手大学の主力選手に勝利。さすがでした。


9回戦vs東京大学
いよいよ3日間に及ぶ戦いも最終戦。
優勝争いは、早稲田と東大が勝ち点勝ち数とも並ぶ混戦。ある意味で名大も優勝争いに関わることになりました。
名古屋―東京(敬称略)
松尾―N島
藤原―O原
木村―F岡
岩城―I藤
近藤―I川
オーダーはお互い合意の上といった感じでしょうか。
なお、大将戦は1年生対決で、友達同士だった模様。

私の相手は学生最強と言われるF岡氏。昨年度の学生名人・学生王将であり、プロ棋戦の出場経験もある強豪です。
将棋は相掛かりになりました。難しい中盤戦でしたが、上手く立ち回ることができて勝勢で迎えた終盤戦が下図。

2018-10-12g.png


実戦は☗4一角成としたため☖3八金から詰まされて負け。
しかし、この局面では後手玉に詰みがあります。そう言ってもらえれば40秒もあれば寝ながらでもわかるかもしれませんが、対局中は全く気づきませんでした。
手順は載せませんのでちょっとした頭の体操として考えてみてください。
この将棋は何回も勝ちを逃したのでかなり悔しかったですが、自分らしいといえば自分らしい最期だったのかなとも思います。

チームは0-5負け。
藤原くんは対局開始早々飲み物を盤上にぶちまける新手筋を披露していました。隣で対局していて驚き呆れましたが、その後王位戦で第七局で同じことが起こったと知りむしろ彼は時代の先を行っていたのだなと感心しました。
全体的には実力負けの将棋が多かったようです。


最終結果は、勝ち点3勝ち数18.5の7位でした。
学生王座戦からは2つ、昨年度からは1つ順位が上がりました。

優勝は勝ち点勝ち数ともに並んだ東大を順位の差で下した早稲田大学。
おめでとうございます。
「順位の差」や「劇的な幕切れ」という言葉を聞くたびに、自分が詰ましとけばなー
、と感じます(笑)。


〈まとめ〉
チームとしては、先ほどにも書いた通り学生王座戦よりも順位を上げ、さらにメンバー全員が勝ち星をあげることができました。そういう意味では収穫があり、名大の成長ぶりを全国に多少は示すことができたのかなと思います。
しかし当然ながら、7位という順位は決して満足できるものではありません。チーム成績も個人成績の合計も負け越しであり、まだまだ現状では全国の強豪校との間にはかなりの実力差があると感じました。

個人成績で見ると、藤原くんが4勝4敗でトップ。やはり彼はレギュラーですね、今後オーダーから外すことはできないでしょう。
しかしながら個人成績勝ち越しが一人もいなかったのも、厳しい現実です。誰と当たっても互角以上と考えることができる選手が一人もいなければ、オーダーを考える上での戦略もかなり制限されますし、全国上位大学に一発入れることも難しいです。
また、総合力があり安定感のある選手が名大には少ないのかなと感じました。特定の型にはまった時だけ滅法強い、というだけでも十分戦力ですが、そこからさらに未知の局面でもある程度正確に指すことができる対応力を獲得できると、さらに棋力が上がるのではないかと思います。

以上2点が今回感じた名大の弱い面です。
ここまで全国大会を見据えた話をしてきましたが、もちろんまずは地区予選です。次の秋季団体戦以降、名大としては厳しい戦いになる事が予想されます。今回の大会で得られた事を自分の中で消化し、コツコツと努力していくことが重要かなと思います。


今回の大会では、選手でない部員も多く現地に駆けつけてくれました。
学生の将棋を観ても勉強にはならないだろうけれども裏主将として二日間来てくれたマセカン三段、会計・戦型調査の仕事を完璧に3日間こなしてくれたおしょー、初日と二日目に昼食の買い出しや棋譜採りなどをしてもらったVANさんと加藤くん。
宿敵・名城大学からも、底力氏には他大学の戦力分析などのサポートをしていただき、W田氏には差し入れをいただきました。
その他にも中部学生棋界OBや同年代の将棋仲間、さらには将棋とは関係のない方まで、多くの方々からご支援や激励の言葉をいただきました。
また、全日の皆さんによる選手の立場に立った丁寧な運営のおかげで、気持ちよく対局することができました。
本当に、周囲の方々の支えあってこその団体戦と感じます。
皆さん、3日間ありがとうございました!!

富士通杯(Ray)

こんにちは、Rayです。
9/14∼16に富士通ソリューションスクエアで開催された、第14回富士通杯争奪全国大学対抗将棋大会について振り返り記事を書いていきたいと思います。

名大のメンバーはオーダー順に
松尾(1)、藤原(2)、木村(3)、河村(2)、岩城(5)、塚越(4)、近藤(5)、都(4)
の8名。春季団体戦の実績や部内リーグの結果を基に選出されました。

今回、エースである岩城先輩が初日に参加できないということで、オーダー係のきむりく主将とませかん参謀はかなり工夫を凝らされたことと思います。
結果を先に言ってしまうようですが、今回の大会ではメンバー8人全員が勝ち星を挙げることが出来ました。これは選手ひとりひとりの頑張りももちろんそうですが、オーダーを考えられた先輩方の起用あってこそのように思います。

自分の将棋の振り返りをメインで書いていきますが、読み飛ばされる方の為に結果については太字で強調するなどして分かり易くしたいと思います。

それでは、0回戦から振り返っていきます。

~~~~~

9/14 大会1日目

・0回戦:vs朝

今回、名大は往復の交通手段も宿泊も各個人ごとの確保でした。
私は当日朝に高速バスで上京。6時に名古屋駅を出発し、11時45分には新宿に到着する予定でした。
朝も早かったためバス内で睡眠を取り、そろそろ着いたかな?という頃に目を覚ましたのですが…

「只今、東名高速道路にて事故による渋滞が発生しております。大幅な遅れが出ますこと予めご了承ください」「!?」

雨が災いしたのか、バスは40分遅延。新宿から乗り換え地点の品川に着いた頃には開会式が始まっておりました…

焦りながらも蒲田駅からダッシュし、オーダー提出時刻ギリギリに会場着。1回戦の相手であるW大学のこーやんに小声で「間に合わなくても良かったのに…」と言われました。
次からは新幹線使うか前日入りするようにします。


・1回戦:vs早稲田大学

名古屋—早稲田
松尾—H園
藤原―T内
木村―N津留
塚越―I橋
近藤―Z本

初戦ということもあり、優勝候補の全力オーダーと正面からぶつかることに。
対局前、「うち岩城さん居ないのに酷くない?」と軽口を叩くと、「うちも岩城さん出してないからおあいこでしょ」と返されました。確かに。
私の相手はこーやん。高校二冠や学生選手権3位など、同期でも最強の相手との初手合いとなりました。
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(図1)
戦型は私の先手四間飛車にこーやんのミレニアム。彼がこの戦型を採用することは分かっていたのですが、手数を勘違いして変なタイミングで端の位を取ってしまったため、組み切られる前に仕掛けることが出来ずやや作戦負け気味に。
図の局面では、▲6七飛とし、以下▲6八角∼▲4五歩∼▲4六角のような打開を目指すしかありませんでした。本譜は▲4五歩△5三角▲9五角から動きましたが、当然無理。
まず相手の陣形が組みあがって飽和した瞬間に仕掛けるのは非常に理に適っていませんでした。以下コビンを攻められ受けきれず、大差で負け。
チームも0-5負け。全体的にノーチャンスの将棋ばかりだったようで、上位校との実力の差を突き付けられる開幕戦となりました。


・2回戦:vs大阪大学

名古屋―大阪
藤原―D々
木村―S井
河村―O中
塚越―M谷
近藤―F井

オーダーは最悪に近い当たりになったと思います。全体的に一枚上の相手とぶつかる格好になりました。
私の将棋は、駒損覚悟で仕掛けを誘い、端攻めに期待しましたが大局観が悪かったです。終盤にも酷い見落としがあり、短手数で負け。チームメイトにも、対局相手の方にも申し訳ない内容で不甲斐なかったです。

チームは河村勝ちの1-4負け。関西代表校に実力差を見せつけられる格好となりました。

初日は2局で終了。個人もチームも2連敗で総合成績も1-9と大きく負け越す結果に。
終了後は会場近くのうどん屋で夕食。流石にショックでしたが、まだ初日で凹むわけにもいかず、切り替えて明日以降戦っていこうと話し合いました。


9/15 大会2日目

この日から、エース岩城先輩が登場。
初戦出場予定だった某部員が遅刻したりとトラブルはありましたが、長丁場の4局を戦い抜くため気合を入れて初戦に臨みました。


・3回戦:vs立命館大学

名古屋―立命館
藤原―T淵
木村―Z本
河村―K村
岩城―K田
近藤―K林


実力差ははっきり相手が格上なので、あとは各個人がどれだけ戦えるか。
私の相手は一回生の方。ノーマル四間飛車に対し斜め棒銀から準急戦を狙われ、反発して開戦。
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(図2)
図の局面では▲8六歩で互角だったようですが、先に△7七角成と飛車を取ってから△8六飛と走るか、先に飛車を走ってから▲8七歩の瞬間に飛車を取るか、後手に選択肢がありどちらにも自信を持てなかったため、苦戦を覚悟で▲9五銀と打ちました。
結果的に良い手ではありませんでしたが、すぐに負けることを避けた意味で団体戦だからこそ打てた銀だと思います。
そこから進んで図3。
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(図3)
ここでは▲8五桂と跳ねる一手だったようです。以下△同桂▲9一角成と進んだあと、▲5九香と据える手の味が良く先手が良くなりそうです。
本譜は▲6四歩△5四銀▲5五歩△6八歩▲5四歩△6九歩成▲5三銀と攻め合いましたが、この攻め合いは後手に分があったようで苦しい終盤に入りました。
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(図4)
この局面で▲4二と△2二玉▲5七金に勝負を懸けました。
以下△4八銀▲同金△同竜の瞬間に▲6六金と角を取る猶予を得て、難しくなったように思います。
そして最終盤。
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(図5)
ここで△4五竜を見落として▲2五玉としてしまいました。以下△4五竜に▲2六玉とすればまだ勝ちでしたが、▲3五香と打ってしまったため最逆転。以下△1三桂▲2六玉の局面で△3五歩と香を取られると、自玉は△3六竜からの詰めろになっており負けでした。
本譜は▲2六玉に△2五歩だったため、▲1七玉ではっきりしました。以下詰めろを掛けて勝ち。

チームは藤原勝ち、岩城持将棋の1.5-3.5負け
岩城さんは初戦から遅延を呼ぶ不屈の持将棋。勝ち数による順位を考えると大きな0.5だったように思いますし、チームも負けはしたものの、先輩の諦めない姿勢を垣間見ることでチームの士気は高まったように思います。


・4回戦:vs北海道大学

名古屋―北海道
藤原―OS田
木村―H田
岩城―K友
近藤―Y口
都―OO田

北大には、昨冬の王座戦は3-4で敗れています。リベンジのつもりで臨みました。
私の将棋は先手四間飛車に後手右四間の構え。
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(図6)
この局面で▲4七銀引△4四銀▲5六歩と歩越し銀に対抗したのが良かったようです。以下相手に見落としがあったようですが、次の図7で▲5五歩と突く手が厳しく優勢になりました。
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(図7)
同銀左には▲5三角成があります。本譜は△同銀直に▲6三金以下攻め切って勝ち。

チームは藤原、木村、岩城、近藤勝ちの4-1勝ち
ようやくチーム初勝利を挙げることが出来ました。午後の対局に向けて弾みをつける大きな勝利だったと思います。


・5回戦:vs九州大学

名古屋―九州
松尾—F谷
藤原―K保
木村―K柳
岩城―H浅
近藤―U田

同じく5人制の団体戦では、昨年の西日本大会で九州大学に敗れています。

私の将棋は相手の振り飛車穴熊。積極的に仕掛けて良くなったと思っていたのですが…

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(図8)
ここで読みを入れずに指した▲6四歩が最悪の一手。すかさず△5六飛から△7七銀と打ち込まれ、▲6四歩を突いた所為で△6五桂が生じた上に▲5五角のような手もなくなり一発で負けになりました。
以降は穴熊を活かされ、粘りようも無く負け。

チームは松尾、木村、岩城勝ちの3-2勝ち

優勢な局面で読みを入れて指すことの出来ない、浮ついた自分の将棋の悪い部分がここで出てしまいました。
先輩方に叱られ、負け方も負け方だった上に次は出さないと告げられて流石にきつかったです。
チームの士気を下げるような内容の将棋を指してしまい申し訳ないです。

松尾が苦しかった将棋をひっくり返して勝利打点。春団体の名城戦などで結果を出しており、頼もしい後輩が入ってきてくれたなと改めて感じました。


・6回戦:vs金沢大学

名古屋―金沢

木村―A木
河村―K澤
岩城―N澤
塚越―T田
近藤―S口

名大としては相手のエースにもレギュラーを当てに行き、勝負所を5つ作りにいったオーダーのようですが、想定通りでは無かった模様。
対局中、都さんが寝返るなど(図9,10参照)、想定内の誤算(?)があり、全体的に苦しい戦いとなりました。
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(図9)
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(図10)

チームは塚越、近藤勝ちの2-3負け

塚越さんが相手の作戦に的確な対応を見せ勝ち切り、近藤さんも苦しい将棋を捲って大逆転勝ちを収めましたが、一歩及びませんでした。

2日目が終わって、チームは2勝4敗。最終日3局残したこの時点で1∼3位は早稲田、東大、立命館の争い、4位は金沢が圏内、以降は北大、阪大、山形、名古屋、そして九州と山口の順位争いという構図になりつつありました。

この日の夜は天丼。4試合終えて疲弊しきったメンバーは口を揃えて(メニュー表の写真が)全て同じに見えると言い、いつまでもオーダーが決まらなかったのを覚えています。
最終日のオーダーは主将と参謀が持ち帰って通話会議で決めたようです。

私は(元からあったのか怪しいけれど)、失った信頼を取り戻す為に最終日に全てを懸ようと、早目に就寝。
全力を尽くすと心に決めて2日目を終えました。



9/16 最終日

・7回戦:vs山形大学

藤原―H川
木村―T橋
河村―S
岩城―H間
近藤―K村

山形大学は2年連続の富士通杯。経験では相手が上手だろうなと思いながら、やるべきことは変わらないと気を引き締めて最終日の初戦に臨みました。

私の将棋は相手の中飛車に糸谷流対振り右玉を採用。
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(図11・便宜上先後逆)
図は△4五歩▲同桂に△1五角と王手で飛び出された局面。
ここで、選択肢としては
1、 ▲3九玉△4五銀の瞬間に攻め切る
2、 ▲3九玉△4五銀▲同銀△5七歩成の瞬間に攻め切る
3、 ▲4七玉で耐える
の3通りが考えられました。
第一感は3の▲4七玉でしたが、△4四歩が怖いと思い断念。
残していた持ち時間で2と3を掘り下げましたが、9三の歩と6三の歩を成り捨てるタイミングや渡して良い駒、銀を打ち込むのと飛車を切るのとどちらが先か…など、非常に煩雑。
対して後手は読む量が少なくて済むので実戦的に勝てないと思い、開き直って3の▲4七玉を選択しました。
そこで△4四歩と指されると、以下▲1六歩(最善は▲5三桂成)△2六角▲2七金△4五銀▲2六金△4六銀▲同玉△5七歩成▲同金△4五歩のような順で負けだったように思います。
実戦は▲4七玉に△4五銀だったため、以下5六の歩を払い安全になりました。

チームは藤原、河村勝ちの2-3負け

河村が美濃のいわゆるスーパーゼットを活かして穴熊を全て剥がしていました。強かったです。
順位争いをしている山形大学に敗れたためチームはここで大きく後退。悔しかったですが、レギュラーの先輩方を3本取られたので相手が強かったとしか言いようがありません。


・8回戦:vs山口大学

藤原―Y下
木村―K斐
岩城―M永
近藤―Y江
都—M上

ラス前の相手は、長らく岡山大学が覇権を握っていた中四国地区を制した山口大学。
私は相手のノーマル三間に対し、7回戦に続き糸谷流を採用。
そして問題の局面が次の図12.
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(図12)
誤算続きで想定していた局面から外れ、▲2九飛を入れる前に仕掛けられてしまいました。怖いながらも、手番が入れば▲7四歩△同歩▲6六桂からの反撃があるので勝負にはなるのかなと思っていたのですが…
本譜は△2五歩▲2七金に△4四金だったため先述の反撃が間に合いました。以下着実に攻め切ることが出来たように思います。
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(図13)

しかし局後、観戦しておられた方から図12の局面で△2五歩▲2七金に△3五桂▲4五歩△3九銀(図14)を指摘されて血の気が引きました。
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(図14)
以下▲同玉△4七桂成と進みますが、銀取りの先手になっている上に△2四角が5七に当たるため受けきれません。こう進んでいたら完敗譜になっていたと思います。
こういう見落としが多いから駄目なんですよね…反省します。

チームは藤原、木村、岩城、近藤、都勝ちの5-0勝ち
最終戦に向けてチームの雰囲気は非常に良かったと思います。

8回戦を終えた時点で順位は
1. 早稲田…勝ち点7、勝ち数32
2. 東京大…勝ち点7、勝ち数32
3. 立命館…勝ち点7、勝ち数29.5
4. 金沢大…勝ち点5、勝ち数21
5. 北海道…勝ち点4、勝ち数17
6. 大阪大…勝ち点3、勝ち数21
7. 名古屋…勝ち点3、勝ち数18.5
8. 山形大…勝ち点3、勝ち数16
9. 山口大…勝ち点1、勝ち数5
10. 九州大…勝ち点0、勝ち数8

といった状況。5∼8位は入れ替わり得るので最終戦も全力で戦おう、と思っていたのですが、それ以上に私達の最終戦は上位校からも懸念だったようです。
というのも、順位を見ていただいたら分かるように早稲田と東大の優勝争いが大接戦。
最終戦で東大と当たる私達には図らずも早稲田からの「勝ち星を削れ」プレッシャーが掛かることとなっていました…


・9回戦:vs東京大学

松尾―N島
藤原―O原
木村―F岡
岩城―I藤
近藤―I川

相手は当然全て取りに来るつもりのオーダー。気迫を感じました。

私の対局相手は学名にも出場経験のあるてんぺすさん。対局前、
「もしかして有名ブロガーの方ですか?」と揺さぶりをかけられました…

対振りを想定していましたが、初手に力強く▲2六歩と着手されて計画が吹き飛んでしまいました。落ち着いて作戦を練りなおそうと飲み物に手を伸ばしたところ、コップを倒す大失態。机と盤駒をキ〇ートレモンで濡らしてしまい、観戦者の方からハンカチやティッシュを貸してもらい、拭くのを手伝ってもらう有様…
申し訳なさから対局時計を止めてもらう訳にも行かず、持ち時間を3、4分消費してしまいました。局後色んな方から「新手の盤外戦術を見た」と言われましたが、決してわざとではないので誤解なきよう…

将棋は私のノーマル四間飛車に相手の金無双急戦。
以前、東大前主将のぶじょー氏が名大部室に来られた際に東大の方がこの形を研究しているとは聞いていたのですが、対策を怠っていました。
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(図15・以降便宜上先後逆)
図は2枚替えを誘って手番を得た局面。ここで何か手を作ることが出来ればやれると思っていたのですが…
局後、鈴木大介九段から「端角(▲9六角)どう?」と声を掛けていただきました。
以下△8四飛なら▲7四角打(図16)と重ねて▲6三角成や▲6四飛を狙うのが振り飛車らしい手順だったようです。従って▲9六角には△8二飛として、▲7四角打に△5三金左と受け止める手があって難しいと結論が出されましたが、なるほどと思わされました。
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(図16)
尊敬するプロ棋士の先生に教えていただけて嬉しかったです。
本譜に戻り、進んで図17.
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(図17)
ここから▲6五歩△同金▲5四角△5五金▲3六角△6六金▲6五歩△7七金▲6四歩△同歩(図18)と進みました。
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(図18)
ここでは▲7三歩成△同桂▲7四歩△6五桂▲7三歩成ではっきり優勢でした。
△8七飛成には▲9六角があります。しかし、本譜はこれを逃してしまったため攻め足は遅れるわ7七の金と角を交換するわ飛車は成らせるわ、最悪の手順を尽くして終盤戦に突入してしまいました。以下受けに駒を使ったところ攻めが細くなり迎えたのが次の図。
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(図19)
ここでは落ち着いて▲3六金と払えばまだ互角だったようです。
秒に追われて、ダメと分かりながら▲3四桂と跳ねてしまい、△3一銀と埋められてはっきり負けになりました。
その後も指す手が分からず、竜を切ってから銀をよろける意味不明の手順で敗勢に。
勝ち目が無くなってからも40手近く粘りましたが、堅実にまとめきられてしまいました。対局相手が強かったです。
投了してからしばらく茫然としてましたが、局後に勝又先生に「良い粘りだったね」と声を掛けていただき、嬉しかったです。

チームは0-5負け。きむりくさんは強豪相手に勝ちの局面までいったようですが、痛い逆転負けを食らったとのこと。全体的に優勝候補の意地に屈する形になってしまいました。

全対局を終えて感じたことと言えば、ただただ悔しさのみでした。上位校との力の差をはっきりと痛感しましたし、もっとやれたはずでは?という不甲斐ない思いでいっぱいでした。

ただ、それと同じくらい、またこの舞台に戻って来て、今度はもっと力を付けてリベンジを果たしたいと強く思いました。
名古屋に戻った今、やるべきことは再び0から練習の日々です。チーム全員でまた意識を統一して秋季団体戦に向かって行けたら良いなと思います。




優勝は早稲田大学。おめでとうございます。

最終順位は以下の通り。

1. 早稲田大学
2. 東京大学
3. 立命館大学
4. 金沢大学
5. 北海道大学
6. 大阪大学
7. 名古屋大学
8. 山形大学
9. 九州大学
10. 山口大学
11.

次こそは上位入賞を狙っていけるように、名大一同頑張って行きたいと思います。

名古屋大学は6年振りの富士通杯でした。結果は出すことが出来ませんでしたが、チーム全員が勝ち星を挙げることが出来たことなど、私はこのチームで戦えたことを誇りに思いますし、選手も、そうでない部員も日々の活動の成果を発揮する舞台を体感出来て良かったんじゃないかなと思います。
人それぞれ感じたことは異なると思いますが、それを共有して次を見据えることが出来たなら、も我々はもっとチームとして前進できるんじゃないでしょうか。
このような貴重な舞台で将棋を指すことが出来た経験に感謝して、共にまた日々の活動に取り組んでいきたいです。

最後に。

今回、会場に駆けつけてくれた部員や同地区の方々、見守ってくださったOBの先輩方を始め、応援してくださった全ての方々にこの場を借りて感謝を伝えたいです。
応援してくださる方が居たからこそ選手一同頑張れたと思いますし、次を見据えて戦っていけるように思います。
本当にありがとうございました!
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